知ってますか?健康住宅

  最近騒がれていますホルムアルデヒド、これは合板を接着する時に使う接着剤の中に含
  まれている化学物質です。
  現在では化学物質の発散量の少ない建材になってはいますが、悪いと思われるものは
  使わずに済む事が一番良い事ではないでしょうか。
  その点木材は、日本古来からの建築材料であり住まう人にとって安心安全な建築材と言え
  健康住宅の第一候補と言えるでしょう。
  
  では、プレハブ型住宅はどうでしょう?鉄骨と石膏ボードやパーティクルボード等が
  住まう人にとって、どのように安心安全で健康住宅と言えるのでしょうか?
  2×4住宅においても、合板で住宅をスッポリ包み結露した場合湿気の逃げ道が無くカビ
  の原因にもなり健康に害する事も考えられます。
    
  チョット待って!
  一生に一度の高い買い物を「ブランド名や聞こえの良いキャッチフレーズ」に惑わされず
  今一度考えてはみませんか
  
  高密度高断熱の家は本当に暖かいのでしょうか?
  答えはNOです
  冬、家の中を暖かくするには暖房をしなければ、高気密高断熱というだけでは部屋は暖かく
  なりません。
  高断熱高気密の仕組みは外気と家の中の空気の遮断性能がより優れていると言う事です。
  例えば、冬に南面の日当たりの良い場所の外部軒下は暖かいのに、高断熱高気密が邪魔を
  して家の中より外の方が暖かいと言う逆転現象が起きます。
  その代り、一旦暖房で部屋が暖まると今度は断熱性能が優れているので、暖められた熱が
  逃げ難いため、何時までも暖かさを持続し省エネ効果が非常に期待出来る事になります。

  夏は一旦熱がこもると熱気が抜け難いため非常に熱い家になる場合も有ります。
  そのためには、効率良い換気対策が出来てないとせっかくの高断熱高気密も名ばかりの
  家になってしまいます。
  以上の事を補うためには、機械的な暖冷房器具による温度調節が不可欠である事も忘
  れてはいけません。
  高断熱高気密の家だからと、夏も冬も何もしないでは暖かくなったり涼しくなったりはしません。
  これを理解していませんと、高断熱高気密住宅も熱い家寒い家になってしまいます。
  また、通気に関しては気密性が優れているため、機械的な換気をしませんと汚れた空気や
  臭いが家中に充満してしまう事も忘れてはなりません。
  簡単に言うと、ビニールハウス(袋)の中で生活してるようなものと考えれば理解出来ると思います。
  そのため住宅内部の空気の換気には非常に神経質に考えないと高気密の弊害による結露や
  カビの発生が起こり易くなる住宅になってしまいます。
  高気密高断熱住宅とは、仕組みを良く理解し正しい計画と施工により初めて発揮する住宅です。
  
  
  しかしながら、住宅を密閉状態にする事が果たして人間にとって健康な住まいと言えるのか
  疑問でもあります。
  人間が心地良く感じるには適度な温度と適度な通気(換気)が重要な要素でしょう。
  従って、住宅も適度の断熱(気密)・適度の通気(換気)のあるのが家にも人にも良いと考えら
  れます。
  これからの時代は省エネは必須項目ではありますが、省エネ効果と暖かさをばかりを求める
  あまり、聞こえの良い文字が一人歩きし人間が住む上での本来の機能を忘れ、科学的数値
  ばかりを追い求め過ぎてはいないでしょうか。
  また、消費者も数値や文字だけで住宅選びを比較対象にしては勿体無いのではないと
  思います。
  
  例えば、車を選ぶ時に見るカタログデータ数値で、こちらは240馬力こちらは260馬力
  どちらの方が力があるかは数値の上では一目瞭然です。
  しかし、実際に乗り比べて見て直ぐに分かる方はいるでしょうか。
  20馬力の差が果たしてどれほどの差になって感じるのか、分からないが現状でしょう。
  それよりも、数値でなく乗って試して運転のし易さや乗り心地、燃費などの方がずっと重要な
  項目ではないでしょうか。
  見た目や心踊る言葉・数値などで判断するのは、あまりにも早計過ぎると思います。
  
  資源も乏しく、寒い冬のある日本には高断熱は重要である事は間違いないでしょう。
  しかし、
  人間が健康でいるには、適度な寒さ適度な暖かさ適度な通気があってこそ
                            健康な生活が出来るものと思います。
  

  やはり健康管理において一番影響するのが住宅の中の湿度です。
  木造住宅は、乾燥過多の時は、木材から水分を放出し、湿度が多い時は木材が吸収します、
  人が住まうために一番適した状態を木材が調節してくれます。
  工場型プレハブ住宅は、内部は鉄骨です、結露こそしますが、調湿はしてくれません。
  もちろん、壁や天井も石膏ボードの上にビニールクロス調質機能は持ち合わせていません。
  鉄骨型プレハブ住宅の解体作業を見た事はないでしょう。
  要の緊結ボルト付近では、薄い鉄骨も塗装が剥げ結露により錆びてます、そしてC型鋼には
  結露水の水が溜まり解体と同時に溢れて来るのを目撃してます。
  そして、リフォームや増改築と言った改装工事が出来ないのも難点です。

  また、強さと安さを売り物のツバイフォー住宅も壁の中で断熱材が結露し耐力壁となる合板を
  腐らせてるものも見掛けます。
  北米北欧の乾燥した雨も少ない地域で生まれた住宅が雨が多く高温多湿になる日本の風土
  では無理が生じるのも当たり前と言えば当たり前なのです。
  
  見映えの良いカタログや聞こえの良いキャッチフレーズに
                          惑わされていませんか?

  住宅の小屋裏は真冬の時でも暖かい事は誰もが知っているでしょう。
  エアサイクル住宅はその小屋裏の暖かい空気を、正圧負圧を利用して、北側の壁の中を伝
  って下へ押し流し、床下の空気は、南面の壁の中を伝って上へ、この様に自然の理屈を無
  理なく利用して、空気の移動を繰り返します。
  そのため北側の部屋も、南側の部屋も温度差がない部屋に住宅を維持します。

  この空気の流れによって、本来動かず結露しそうな湿度の高い空気も流れによって運ばれ、
  それを木材が調湿する訳なのです。

  日本の住まいは元来は夏型住宅として発展しました。
  それは、木材の性質と日本の風土(夏の高温多湿)から学ばれたもので、奈良や京都の
  神社仏閣建築を見れば歴然です。
  しかし、人間は我侭です冬の寒さから逃れるためにより暖かい住まいにと向かい高断熱高気密を
  目差した結果、結露被害や化学物質の被害に遭遇しました。
  現在はその被害から逃れるために、24時間換気と言う省エネ効果に逆行するような法律まで
  出来てしまった訳です。

  「自然に逆らわず自然を利用する」
  こんな住まいも木造住宅だからこそ出来るエアサイクル住宅なのです。
  ぜひ、これを読まれた方は住宅について今一度考えてみてはどうでしょうか。
  木造住宅は全てにおいて完璧とは思ってもいませんし、唱えるつもりもありません。
  木材の最大の弱点は腐る事や反りが生じる事です、このように短所もあります。
  短所を補い長所を伸ばし、より丈夫で安心安全な健康住宅をご提供出来るよう頑張ってます。
   
  長々とご愛読ありがとうございました。